「おざなり」と「なおざり」の違い

日本語の使い方

この記事では、「おざなり」と「なおざり」の違いについて説明します。この二つは同じような意味の言葉に思えますが、いったいどのように使い分けるのでしょう。

「おざなり」とは

「おざなり」とは、「いい加減な対応をすること」です。たとえば「掃除をおざなりにする」と言うと、「掃除をいい加減にする」という意味になります。「おざなりな掃除をする」でも意味が通じますね。どちらにしても、いい加減ながらも一応掃除はしていたことになります。

「おざなり」を漢字で書くと「御座成り」となります。この言葉は19世紀初め頃には使われていました。宴会の席(御座敷)などで表面ばかり取り繕った言動のことをこのように表現していたことから、前述のような意味に転じたと言われています。

「なおざり」とは

「なおざり」とは、「なにもしないこと」です。たとえば「掃除をなおざりにする」と言うと、「掃除をなにもしない」という意味になります。「なおざりな掃除をする」だと「なにもしないという掃除をする」となり、意味が通じなくなります。「おざなり」を使うといい加減ながらも一応掃除はしていたことになりますが、「なおざり」だとまったく掃除をしていなかったことになります。

「なおざり」は「おざなり」より前、10世紀頃には使われていた言葉です。一説によると、「なにもしないで」という意味の「なほ」と、「遠ざける」という意味の「去り」がくっついた「なほ去り」が語源だと言われています。ちなみに「なほ去り」の意味は「なにもしないで距離を置いておく」です。

まとめ

  • 「おざなり」とは、いい加減な対応をすること
  • 「なおざり」とは、なにもしないこと

それでは、また!