「青田買い」と「青田刈り」の違い

日本語の使い方

この記事では、「青田買い」と「青田刈り」の違いについて説明します。この二つは同じような意味の言葉に思えますが、いったいどのように使い分けるのでしょう。

「青田買い」とは

「青田買い」とは、「将来的な価値を見越して早目に対象を押さえておくこと」です。収穫前の稲を先買いすることを指したり、企業が卒業前の学生を採用することを指したりします。たとえば「映画の配給権を完成前に青田買いする」と言うと、「まだ完成していない映画の配給権を、ヒットを見越して早目に獲得しておく」という意味になります。慣用句の「つばをつける」に近いですね。

「青田売り」という言葉もありますが、これは収穫前の稲を先売りすることや、不動産業界における未完成販売(工事完了前に宅地や建物を売ること)を指します。この「青田売り」の転用として1960年代から使われるようになったのが「青田買い」です。

「青田刈り」とは

「青田刈り」とは、「収穫前の稲を刈り取ること」です。敵国の青田を刈り取ることで相手の生産力を落とす、戦国時代などに使われた戦術を指します。「青田刈り」を「青田買い」の意味で使う人もいますが、これは誤用なので気をつけましょう。

「青田刈り」を「青田買い」の意味で使うのは間違いですが、どちらの言い方を使うか調査した「国語に関する世論調査」によると、平成26年度の調査結果では「青田買い」と言う人の割合が47.4%、「青田刈り」と言う人の割合が31.9%でした。平成16年度の調査結果と比較すると、「青田買い」と言う人の割合は18.3%増え、「青田刈り」と言う人の割合は2.3%減ったのですが、いまだに30%以上の人が「青田刈り」を使っていることがわかったのです。「青田刈り」という言い方はかなり定着してしまっているようですね。

まとめ

  • 「青田買い」とは、将来的な価値を見越して早目に対象を押さえておくこと
  • 「青田刈り」とは、収穫前の稲を刈り取ること

それでは、また!