「景色」「風景」「光景」の違い

日本語の使い方

この記事では、「景色」「風景」「光景」の違いについて説明します。この三つは同じような意味の言葉に思えますが、いったいどのように使い分けるのでしょう。

「景色」とは

「景色」とは、「観賞の対象としての自然界の眺め」です。「観賞」は「美しいものを見て心を楽しませること」であり、「自然界の眺め」は「山・川・海などの自然のありさま」なので、心を楽しませるために見る場合で、なおかつ眺める対象が自然のありさまのときに使います。

「景色」は「心を楽しませるために見る」ものなので、見てショックを受けるようなものや、見るつもりのない、ただ単に目に映っただけのものに対しては使いません。また、見る対象が「自然のありさま」なので、人の手が加わった人工的なものに対しても使いません。たとえば、旅館の窓から美しく紅葉した木々を心を楽しませるために見る場合、そのときの眺めは「景色」となります。

「風景」とは

「風景」とは、「目の前に広がる眺め」「ある場面のありさま」です。眺める対象に縛りがないので、それが自然のありさまでも、人工的はものでも、「風景」と言って差し支えありません。また、風情があり見た目に心地よいものに対して使われる傾向があります。

たとえば、旅館の窓から日本庭園を見る場合、そのときの眺めは「風景」となります。日本庭園は人の手によって造られたものなので、この場合「景色」はふさわしくありません。用例には、「山岳風景」「授業風景」「ほほえましい親子の風景」などがあります。

「光景」とは

「光景」とは、「目に映る景色や物事のありさま」です。「景色」や「風景」は望んで見るものですが、「光景」は望む・望まないに関わらず目に映るものなので、見た目に心地よいものだけでなく、見てショックを受けるようなものも含みます。また、瞬間的なものに対して使われる傾向があり、「場面(シーン)」という言葉に置き換えても違和感がなかったりします。

たとえば、旅館の窓から人が殺される瞬間を目撃した場合、そのとき目に映ったものは「光景」となります。見ようとして見たものではないですし、見てショックを受けるようなものなので、「景色」や「風景」はふさわしくありません。用例には、「信じられない光景」「惨憺たる光景」「奇妙な光景」などがあります。

まとめ

  • 「景色」とは、観賞の対象としての自然界の眺めで、対象が心を楽しませるために見る自然のありさまのときに使う
  • 「風景」とは、目の前に広がる眺めや、ある場面のありさまで、眺める対象に縛りがなく、風情があり見た目に心地よいものに対して使われる傾向がある
  • 「光景」とは、目に映る景色や物事のありさまで、望む・望まないに関わらず目に映るものであり、瞬間的なものに対して使われる傾向がある

それでは、また!