「実体」と「実態」の違い

日本語の使い方

この記事では、「実体」と「実態」の違いについて説明します。この二つはどちらも「じったい」と読み、意味も似ています。では、いったいこれらはどのようにして使い分けるのでしょう。

「実体」とは

「実体」とは、「物事の奥にひそむ真の姿」という意味の熟語です。別の熟語だと「実物」「本質」「正体」などが近く、実際の物、物事の根本的な性質・要素、そのもの本来の姿などを表すときに用います。ただし、「じってい」と読む場合は「まじめで正直なこと」と意味が変わってきます。

具体的には、「仮想通貨には実体がない」「実体のない幽霊会社」「音の実体は空気の振動」のように用います。それぞれ、「仮想通貨には実物がない」「本質的に存在しないも同然の幽霊会社」「音の正体は空気の振動」と言い換えることができます。ただし、「ジッタイのない幽霊会社」に「事業活動をしている様子のない幽霊会社」という意味を込める場合は、「実体」ではなく「実態」を用います。

「実体」は、「妄想の彼女が実体化する」のように、後ろに「化」を付けて用いる場合もあります。この場合、言い換えると「妄想の彼女が実物となる」なので「実物」がしっくりはまりますが、「実体化」を「具現化」に置き換えても意味が通じます。

「実態」とは

「実態」とは、「実際の状態」という意味の熟語です。別の熟語だと「実情」が近く、表面からはわからない、または一般に言われていることとは違う、実際の様子を表すときに用います。

具体的には、「経営の実態を把握する」「スマートフォン利用に関する実態調査」のように用います。ここで言う「ジッタイ」は、決算期ごとの収入高や損益、スマートフォンの利用時間やよく利用する時間帯などの、対象の事物に関する「実態の様子」だからです。「経営の実体」「実体調査」だと、意味が変わってしまいます。

まとめ

  • 「実体」とは、物事の奥にひそむ真の姿の意で、実際の物、物事の根本的な性質・要素、そのもの本来の姿などを表すときに用いる
  • 「実態」とは、実際の状態の意で、表面からはわからない、または一般に言われていることとは違う、実際の様子を表すときに用いる

それでは、また!